北の国から
*数年前の冬に訪れた時の記憶を元に書いています。
北海道
・日本で面積が一番大きい。
・日本最北。
・夏休みが短い。
・梅雨がない。
・食べ物が美味しい。
・ヒグマが出る。
・寒そう。
北海道に行ったことはなくとも上記のような漠然としたイメージがある人は多いのではないだろうか。
私の北海道初上陸は大学生のサークル旅行だった。
夏と冬の年2回長期休みに国内旅行に行くサークルであり、部員はそれぞれ旅行プランを考えてプレゼンをする。その後多数決で決まった場所へ旅行に行く、そんなサークルだった。
「冬の北海道は宿が安いし学生の時じゃないとなかなか行けない。」
民主主義の結果、部長の北海道案に決まった。
わざわざ寒い時期に北海道に行くなんて頭がどうかしていると思ったが、変人の提案というものは大抵おもしろいものである。
さて、どこからこの旅が始まるのかというと神戸空港からである。
北海道の空の玄関口である新千歳と神戸の間にはLCCが就航していた。1ヶ月以上前に予約をすると驚くべき値段になっており、約4,000円で航空券を買ったことを覚えている。大学の定期考査も始まる前からチケットを握りしめ、毎日旅行中の天気が大荒れにならないことを祈っていた。
旅行初日、天気はそこまで崩れず旅行期間中もどうにか持ちそうな予報が出ていた。
飛行機に乗るわけだが、ここで一人飛行機が怖いと怖気付いた部員がいた。
この旅行の案を練った部長である。
「地に足が着いてないと落ち着かない!」と言い出しお経を唱え始めた。お経を子守唄にして寝ていると北海道に着いていた。
当時日ハムに大谷翔平選手が在籍しており出迎えてくれた。写真では分からないがものすごく背が高い。スーツがよく似合う大柄さである。
空港から宿のある札幌まで移動するためにのだが、個人的には空港に隣接する電車は私鉄のイメージが強い。しかし新千歳にはJRが隣接していたので、ある切符を使うことで安く移動できる。
青春18切符である。
サークルの旅行では貧乏旅行と電車移動の苦痛に耐えられる者にしか扱えないこの切符によく頼っていた。
18と書かれているが年齢制限は特にない。全国のJR路線を1日乗り放題の切符であり、5日分あって12,000円ほど。1日で2400円以上の運賃の区間に乗れば元が取れる。ついでに広島県の宮島に渡るフェリーにも乗ることができる。
実は神戸に行くまでに6時間ほどJRに乗っているため既に元は取っていたのだが、北海道でも使うことで18切符の有効活用だと部長は嬉しそうだった。
札幌に着いた後は宿にチェックインしてその日は自由行動である。すすきのに訪れてラーメンを食べたような気もするが写真がないため分からない。
街を歩いている時に気がついたのだが、非常に区画整理されており通りの名前も分かりやすい。開拓が明治に入ってからという歴史に触れることができたような気がして少し嬉しかった。
初めて訪れた札幌の夜を満喫して1日目が終わった。
2日目の始まりである。
午前中は有名な場所を回り昼食に海鮮丼を食べた。
道民はこのサーモンをいつでも食べられると思うと羨ましい限りである。
午後からは小樽へ向かった。
小樽についてまず思ったのは外国人旅行客の多さだ。理由は分からないがアジア系の顔でも着ている服のセンスでなんとなく中韓から訪れた人だなと分かってしまう。日本人ならこの色の服は着ないなと思ってしまうのである。
小樽に着いて有名だというお店に向かった。何のお店だったか覚えていないがオルゴールのお店だったような気がする。
可愛らしいこの2匹を愛でた後にスイーツを食べた。
大きなシュークリームが有名らしくフォークで切って小さくしないと食べられないような大きさである。できることならもう一度食べに訪れたい…
そして船に乗りガイドさんのお話を聞いたが全く覚えていないが、小樽の歴史について少し話していたかもしれない。
小樽から札幌に帰り、夜景を見て2日目は終了である。
3日目は旭川まで移動し、ある電車に乗るまで暇つぶしをした。
お昼は有名なラーメン屋に訪れた。あっさり系ラーメンでスープを飲もうかと思ったが、時間がないため断念した。訪問記録ノートが置いてあり、店員のおばちゃんに書いてくれと強く頼まれ記録を残した。
ここから地獄の電車旅が始まった。
北海道の面積が大きいことは知られているがどれくらい大きいかは案外分からないものである。
札幌から北海道各地までの距離を、東京から本州の各土地までの距離に例えることで、北海道の広さを表している例をよく見ることがある。。
小樽までは幕張までの距離
函館までは糸魚川(富山)までの距離
帯広までは長野までの距離
釧路までは仙台までの距離
根室までは京都までの距離といった具合である。
なんとなく北海道のスケール感がお分かりになっただろうか?
3日目現在、私は旭川にいる。そして目的地は、
網走である。
「あばしり」と読み、監獄や流氷が有名な場所だ。
もちろん旭川から網走まで18切符で向かうのだが、18切符には制約がある。特急や新幹線には乗れず、18切符+特急券でも乗車はできない。つまり普通列車や快速にしか乗ることはできない。
旭川と網走は電車で200km以上走る必要があり、普通ならば特急に乗る。
18切符では特急に乗れないのでどうするのかというと、
「特別快速きたみ」という旭川と北見を結ぶ快速に乗り、北見で網走へ乗り換える。
下記地図にルートを記してあるが旭川と網走で5時間半ほど電車に乗った。こんな電車に乗る人なんていないだろうと思うかもしれないが、きたみ号は2両編成であり以外と乗客も多いため座れないという事態に陥った。
寒い車内の中、座ることもできず延々と雪道を走る経験というのは今後の人生でもう二度とないと願いたい。
なんとか網走に到着して駅の写真を撮った。駅舎そのものが監獄かのような達筆具合である。
網走駅近くのファミレスに入り死にそうな顔でハンバーグを食べ、3日目は終わった。
4日目はこの旅行最大のイベントである流氷ツアーに参加した。
しかしながら当日は運が悪くそこまで流氷が流れ着いていなかった。流氷が見れなかったということで少しだけ払い戻しがあり、そのお金で昼は少しだけいいものを食べたのを覚えている。
午後からは近くの観光地で暇を潰し、夜にジンギスカンを食べてサークル旅行の打ち上げを行った。非常に充実した4日間であった…
なにかおかしい。
網走で打ち上げということは網走で解散と同意義である。つまり私は網走から家まで帰らなければならないのである。
もともと私のサークルでは、打ち上げが終わった後の日程は自由に行動するものとなっており、サークルのメンバーは各自で終点から東西南北好きな場所へ移動するのだ。
私はそこまで長い休みではなかったため、+2日の予定で北海道旅行を続けた。
旅行前に北海道の観光スポットを調べていると、滝が凍っている場所を見つけた。
新千歳に帰る途中に旭川で1泊する予定だったため、旭川からほど近いその滝を目指した。
5日目、二度と乗るまいと思っていた、きたみ号にお世話になり旭川へ到着した。
バスで目的地へ向かうのだが、滝の近くに温泉があることを知り夕方のバスに乗ることにした。
道中で青い池やクリスマスツリーの木という観光スポットを知ったが、流石にそこまで周りきるのは困難なため断念した。
バスで目的地に着いた後、まずは温泉に行き露天風呂で雪景色を楽しみ、温泉から出た後は滝を見られるスポットに向かった。
写真では分かりにくいが結構高い位置から見下ろしており迫力がある。迫力を伝えるために自撮りしていたが割愛。
美瑛という駅から旭川まで帰り、またジンギスカンを食べた。なぜこのような形で焼くのか不思議である。旭川まで帰ってきたという安心感とともに5日目が終了した。
6日目、ついに北海道旅行も最終日である。
この日は朝早いうちから旭川を発ち、札幌へ向かった。時間がないため札幌ドームに訪れた後すぐに新千歳に向かい飛行機に乗った。
帰りも神戸空港行きのLCCだったため、航空券は往復で8,000円ほどであった。
恐るべし、LCC。
神戸からは18切符で家を目指したが、体が震え涙が出てきたため途中で新幹線に乗り帰宅した。
6日間では北海道を全て楽しむことはできなかった。2週間くらいの休みがあれば制覇できそうではあるが、残念ながら大学生のうちに北海道に訪れることはもうなかった。社会人となった今、とてももったいない時間の使い方をしたと後悔している。
今度訪れる機会があれば夏に十勝や釧路などに訪れたい。
海を渡る(3) 金谷散策編
港町というのは海が近いため漁業関連で生計を立てている人が多く暮らしている。
漁船が一様に係留されている近くで漁師の方が網の修理をしたり、餌となる魚を小さく刻んでいたりする様子が見られた。
ここに来て何を食べようかと考えると、海の幸が思い浮かぶ。
港の近くには海鮮料理屋、海の見えるレストランが並んでいた。流石に買って帰れないが市場を訪れて生きのいい彼らを見て食欲を高める。
コロナウイルスで移動が自粛されていたが、解禁が発表された後ということもありどのお店も非常に多くのお客さんがいた。
適当にふらふらしていると船主という寿司屋が見えた。
店の影に椅子を並べ無料で冷たいお茶を出す給茶器を置いていた。どうせ待つなら快適に過ごしたいと思っていたのでこのお店に決める。
40分程待つと中に案内される。1人だったためカウンターへ案内されるパッドでお寿司を注文する。板前さんが目の前でお寿司を握るのを見られるのはカウンター席のいいところだ。
数分後、板前さんから皿を受け取るとネタが綺麗な色をしている。薬味も味を引き立てそうな見た目をしており食欲が刺激された。
注文したのは五貫盛りとウニ。
ビールで腹を膨らませておくという高等テクニックにより食べる量を減らす。
五貫盛のネタがなんであったかは忘れたが、どれも脂がのっており薬味で味が締まっていた。ウニはよくあるような消毒臭さはなく舌触りも良かった。
味の違いが分かるほど舌は肥えていないが、少なくともチェーン店やスーパーの寿司とは違うということは分かった。
寿司の脂をあがりで流して会計を済ませる。
特にこの後の行き先は決めていなかったが、まだ帰宅するには早いため地図と写真を見返す。
鋸山から南方面を見た時に砂浜が見えたことを思い出した。海開きがあったらここに海水浴に来てもいいかもしれないと思い、下見も兼ねて砂浜を目指すことにした。
バスか電車で行く事も考えたが待ち時間が多くなるため徒歩で向かうことにした。検索すると50分も歩けとGoogleに言われてしまった。
波打ち際を歩けばおもしろいものもあるだろうと思い寄り道しながら歩く。
観光地としては載っていなかったがおもしろい地形と出会う。実はこのような地形に出会うのは初めてではなく、学生時代に見たことがある。
ジオパークというものに選定されているため、知っている人もいるかもしれない。
更に南下するとトンネルが現れた。歩道のないトンネルだったため海辺を通り迂回することにしたが道が途切れていた。
これ以上は危険だと思い諦めて浜金谷駅を目指す。
往復2時間ほど歩き浜金谷駅に到着。
来た時と同じように電車に乗り無事に帰宅。
コロナウイルスの影響で旅行が久しぶりだったため、計画性も体力もなく慌ただしい旅だった。
しかし本来1人旅とは行き当たりばったりを楽しむものだと思い返した。
今回会社とは逆方向へ旅したわけだが、非常に楽しかった。
敢えて理由づけをするのなら、旅行は楽しいものだからどこへ行っても楽しい。
先の「会社へ向かう方向とは逆の電車に乗る、或いは通勤電車の終着駅へ行くと楽しい」に惹かれる人は旅行好きしかいないということだ。
海を渡る(2)フェリー編
ロープウェイ山頂駅の近くには
このようなマップがあり天気のいい日には富士山が見えるということが示されていた。ご丁寧にフェリー航路まで載せてある。
今回の旅の最大の目的はあくまでフェリー乗船であるが、それは何故か。
単純に海と船が好きだからである。
理由はもう1つあるが、乗船するフェリーについて先に紹介する。
読者の方はフェリーにどんなイメージを持っているか分からないが船というのは洋上の交通機関であり、行って渡してを繰り返す。
フェリーは人を乗せるだけでなく、車を載せられるような平らで広いスペースを持っている。
1階部分に車を駐めて2階に上がり、自動販売機やショップで暇をつぶすことができる。
今回お世話になった東京湾フェリーは千葉県の金谷と神奈川県の久里浜を結んでおり所要時間は約40分、大人は片道1000円である。
久里浜側からも自宅まで帰ることはできるため(むしろ向こうから帰る方が若干電車賃は安い)片道切符を買うべきなのだがそうはしない。
このフェリーは遊覧切符というものを販売しているのだ。向こう岸で上陸はできないが一往復できるため、人の移動ではなくただ船に乗り、乗って楽しむことをサービスとして提供している。
しかもお値段は1100円と安い。
意外と遊覧切符は知られておらず、窓口で遊覧切符を頼むと、後ろに並んでいた家族やカップル達が遊覧なんてあるんだと話していたのが聞こえた。
ここから何故フェリーに乗るのかという話になるのだが、船内には自動販売機と食べ物を売っている場所がある。
フェリーは車を積んでいるため、飲酒運転を起こさせないためにアルコールの類は置いてないと考えるのは容易い。
実際、高速道路のSAや田舎の道の駅なんかでアルコールを販売しているお店は非常に少ない。
しかしこのフェリーにはビールの自動販売機があった。
早速購入して最上階のデッキを目指す。
昨年見た「天気の子」という映画にもフェリーに乗っているシーンがあったがまさにあのような感じである。
雲に遮られていないカンカン照りの日差しの中、海風を浴びながら昼間からビールを飲む。
まだ行ったことはないがビアガーデンのようでとても楽しい。
朝コンビニで買っておいたメロンパンとサンドイッチをつまみに片道で1本空けた。
そして久里浜から金谷へ向かう復路で船内で買った唐揚げをつまみに2本目を空ける。昼間っから既に上機嫌である。
海の上ではコンテナ船などのなかなかお目にかかれない船が見られた。
遠い異国から来た船や、コンテナ船を誘導するタグボートなど様々な船が行き交っていた。世の中には客船だけでなく、船の往来を助ける事を目的とする船舶もあるのだ。
長い船路を終えて金谷に再上陸し、お昼ご飯を食べに行く。
海を渡る(3)金谷散策編に続く。
海を渡る(1)鋸山編
いつぞや会社へ向かう方向とは逆の電車に乗る、或いは通勤電車の終着駅へ行くと楽しいと聞いたことがある。
根拠は分からない。分からないなら実際にやってみようと思い旅に出る。今回は勤め先とは逆の方に面白そうな場所を見つけたためそちらへ向かう。
ありがたいのかどうか分からないが、勤め先は都内も都内、アクセスは非常に良い。しかし満員電車にて毎日生きることの苦痛を知らされる。
都内は住んでいる場所から西にあたるため、東へ向かう電車に乗る。自由に動きたいが、ある程度目的地の目星をつけないと帰宅できない。
適当にネットで調べていると千葉県の鋸山という場所を見つけた。
なんとロープウェイがあり、近くには神奈川県の久里浜とを結ぶフェリーがある。
山でもロープウェイでもなく、海と船に異様に惹かれたため鋸山最寄りの浜金谷駅を目指すことにした。
朝6時に起床、予報は晴れ。
旅行日和だ。
浜金谷駅はJRしか路線がないため千葉駅で乗り換える。内房線に乗り換え、浜金谷方面の電車を待つ。
初めての房総半島に心が躍る。房総半島を暴走するという誰しも考えたであろうことを独り言ち、電車を待ちながらアイスを食べる。座席が対面式のなんとも和やかな電車が訪れ、いよいよ旅らしくなってきた。
さらに電車は進み、
海が見えてきた。
長らく森の中を進んでいたため退屈だったが、海が見えてからは心持ち電車は早く進み目的地に到着した。
地図を見て分かる通り駅からフェリー乗り場は近い。だがロープウェイ乗り場までは少々歩かねばならず旅行日和の晴れが恨めしくなる。
15分ほど港町を歩きロープウェイに乗る。
途中、豪雨災害の爪痕が見えた。
今回は海と船に惹かれたと書いたが、鋸山にも観光スポットはあり、山頂駅からそれらを目指す。
まず
眼科に広がる東京湾の景色である。パンフレットに書いてある通り、遠く離れた島々を見ることができた。富士山も見られるらしいが今日は見ることが出来なかった。
そして切り立った崖が現れる。
鋸山は石を切り出していた歴史があり、このような地形になったとロープウェイの添乗員が説明していた。
名前に鋸が入っているのは石材切り出しに鋸を使っていた名残だろう。
さらに大仏。
日本最大らしいが、奈良と鎌倉の大仏を10年以上前に見たきりなのでこれが本当に最大なのか、からっきし分からない。
他にも見所はあったが説明は省略。
鋸山を1時間ほど散策しロープウェイ乗り場に戻る。
建物内に資料館があり
切り出しの道具が展示されていた。
鋸はない。もしかしたら違う場所にあったかもしれないがそれは分からない。
ロープウェイで下山し港を目指す。
いよいよフェリーに乗る。とても楽しみ。
海を渡る(2)フェリー編に続く。
ブログ開設
初めまして。
この度ブログを開設してみようと思い立ち作った次第です。
ブログ初心者のため初歩的な事やブログの機能が分からず、読みにくいと思われることがあるかもしれませんがよろしくお願いします。
このブログでは主に旅行中に撮った写真を載せていこうと思います。
旅行と行っても日帰りだったり泊まりだったり、物見遊山だったり食べ歩きだったりと幅広くやっていこうと思います。
登山を趣味としているため、アルプスのような日常ではなかなか見られないような写真も載せていきたいと思います。
しかし、2020年6月現在コロナウイルスのために山に入る事が非常にリスクの高い行動となっており、低山からの写真しか載せられないだろうなという気がしています。
また、カメラはスマホかデジカメなので大それた写真は撮れません。
まずは1つの記事あたり1000文字以内で複数に分けてやってみようと思います。
どうか、温かい目で見守ってください。