海を渡る(2)フェリー編
ロープウェイ山頂駅の近くには
このようなマップがあり天気のいい日には富士山が見えるということが示されていた。ご丁寧にフェリー航路まで載せてある。
今回の旅の最大の目的はあくまでフェリー乗船であるが、それは何故か。
単純に海と船が好きだからである。
理由はもう1つあるが、乗船するフェリーについて先に紹介する。
読者の方はフェリーにどんなイメージを持っているか分からないが船というのは洋上の交通機関であり、行って渡してを繰り返す。
フェリーは人を乗せるだけでなく、車を載せられるような平らで広いスペースを持っている。
1階部分に車を駐めて2階に上がり、自動販売機やショップで暇をつぶすことができる。
今回お世話になった東京湾フェリーは千葉県の金谷と神奈川県の久里浜を結んでおり所要時間は約40分、大人は片道1000円である。
久里浜側からも自宅まで帰ることはできるため(むしろ向こうから帰る方が若干電車賃は安い)片道切符を買うべきなのだがそうはしない。
このフェリーは遊覧切符というものを販売しているのだ。向こう岸で上陸はできないが一往復できるため、人の移動ではなくただ船に乗り、乗って楽しむことをサービスとして提供している。
しかもお値段は1100円と安い。
意外と遊覧切符は知られておらず、窓口で遊覧切符を頼むと、後ろに並んでいた家族やカップル達が遊覧なんてあるんだと話していたのが聞こえた。
ここから何故フェリーに乗るのかという話になるのだが、船内には自動販売機と食べ物を売っている場所がある。
フェリーは車を積んでいるため、飲酒運転を起こさせないためにアルコールの類は置いてないと考えるのは容易い。
実際、高速道路のSAや田舎の道の駅なんかでアルコールを販売しているお店は非常に少ない。
しかしこのフェリーにはビールの自動販売機があった。
早速購入して最上階のデッキを目指す。
昨年見た「天気の子」という映画にもフェリーに乗っているシーンがあったがまさにあのような感じである。
雲に遮られていないカンカン照りの日差しの中、海風を浴びながら昼間からビールを飲む。
まだ行ったことはないがビアガーデンのようでとても楽しい。
朝コンビニで買っておいたメロンパンとサンドイッチをつまみに片道で1本空けた。
そして久里浜から金谷へ向かう復路で船内で買った唐揚げをつまみに2本目を空ける。昼間っから既に上機嫌である。
海の上ではコンテナ船などのなかなかお目にかかれない船が見られた。
遠い異国から来た船や、コンテナ船を誘導するタグボートなど様々な船が行き交っていた。世の中には客船だけでなく、船の往来を助ける事を目的とする船舶もあるのだ。
長い船路を終えて金谷に再上陸し、お昼ご飯を食べに行く。
海を渡る(3)金谷散策編に続く。