根無し草

国内旅行について綴る日記帳

北の国から

*数年前の冬に訪れた時の記憶を元に書いています。

 

北海道

 

・日本で面積が一番大きい。

・日本最北。

・夏休みが短い。

・梅雨がない。

・食べ物が美味しい。

・ヒグマが出る。

・寒そう。

 

北海道に行ったことはなくとも上記のような漠然としたイメージがある人は多いのではないだろうか。

私の北海道初上陸は大学生のサークル旅行だった。

夏と冬の年2回長期休みに国内旅行に行くサークルであり、部員はそれぞれ旅行プランを考えてプレゼンをする。その後多数決で決まった場所へ旅行に行く、そんなサークルだった。

「冬の北海道は宿が安いし学生の時じゃないとなかなか行けない。」

民主主義の結果、部長の北海道案に決まった。

わざわざ寒い時期に北海道に行くなんて頭がどうかしていると思ったが、変人の提案というものは大抵おもしろいものである。

 

さて、どこからこの旅が始まるのかというと神戸空港からである。

f:id:minominophoto:20200629230935j:plain北海道の空の玄関口である新千歳と神戸の間にはLCCが就航していた。1ヶ月以上前に予約をすると驚くべき値段になっており、約4,000円で航空券を買ったことを覚えている。大学の定期考査も始まる前からチケットを握りしめ、毎日旅行中の天気が大荒れにならないことを祈っていた。

 

旅行初日、天気はそこまで崩れず旅行期間中もどうにか持ちそうな予報が出ていた。

 

飛行機に乗るわけだが、ここで一人飛行機が怖いと怖気付いた部員がいた。

 

 

この旅行の案を練った部長である。

 

「地に足が着いてないと落ち着かない!」と言い出しお経を唱え始めた。お経を子守唄にして寝ていると北海道に着いていた。

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当時日ハムに大谷翔平選手が在籍しており出迎えてくれた。写真では分からないがものすごく背が高い。スーツがよく似合う大柄さである。

空港から宿のある札幌まで移動するためにのだが、個人的には空港に隣接する電車は私鉄のイメージが強い。しかし新千歳にはJRが隣接していたので、ある切符を使うことで安く移動できる。

青春18切符である。

サークルの旅行では貧乏旅行と電車移動の苦痛に耐えられる者にしか扱えないこの切符によく頼っていた。

18と書かれているが年齢制限は特にない。全国のJR路線を1日乗り放題の切符であり、5日分あって12,000円ほど。1日で2400円以上の運賃の区間に乗れば元が取れる。ついでに広島県の宮島に渡るフェリーにも乗ることができる。

実は神戸に行くまでに6時間ほどJRに乗っているため既に元は取っていたのだが、北海道でも使うことで18切符の有効活用だと部長は嬉しそうだった。

 

札幌に着いた後は宿にチェックインしてその日は自由行動である。すすきのに訪れてラーメンを食べたような気もするが写真がないため分からない。

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街を歩いている時に気がついたのだが、非常に区画整理されており通りの名前も分かりやすい。開拓が明治に入ってからという歴史に触れることができたような気がして少し嬉しかった。

初めて訪れた札幌の夜を満喫して1日目が終わった。

 

2日目の始まりである。

午前中は有名な場所を回り昼食に海鮮丼を食べた。

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道民はこのサーモンをいつでも食べられると思うと羨ましい限りである。

午後からは小樽へ向かった。

小樽についてまず思ったのは外国人旅行客の多さだ。理由は分からないがアジア系の顔でも着ている服のセンスでなんとなく中韓から訪れた人だなと分かってしまう。日本人ならこの色の服は着ないなと思ってしまうのである。

 

小樽に着いて有名だというお店に向かった。何のお店だったか覚えていないがオルゴールのお店だったような気がする。

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可愛らしいこの2匹を愛でた後にスイーツを食べた。

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大きなシュークリームが有名らしくフォークで切って小さくしないと食べられないような大きさである。できることならもう一度食べに訪れたい…

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 そして船に乗りガイドさんのお話を聞いたが全く覚えていないが、小樽の歴史について少し話していたかもしれない。

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 小樽から札幌に帰り、夜景を見て2日目は終了である。

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3日目は旭川まで移動し、ある電車に乗るまで暇つぶしをした。

お昼は有名なラーメン屋に訪れた。あっさり系ラーメンでスープを飲もうかと思ったが、時間がないため断念した。訪問記録ノートが置いてあり、店員のおばちゃんに書いてくれと強く頼まれ記録を残した。

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ここから地獄の電車旅が始まった。

北海道の面積が大きいことは知られているがどれくらい大きいかは案外分からないものである。

札幌から北海道各地までの距離を、東京から本州の各土地までの距離に例えることで、北海道の広さを表している例をよく見ることがある。。

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小樽までは幕張までの距離

函館までは糸魚川(富山)までの距離
帯広までは長野までの距離

釧路までは仙台までの距離

根室までは京都までの距離といった具合である。

なんとなく北海道のスケール感がお分かりになっただろうか?

 

3日目現在、私は旭川にいる。そして目的地は、

 

網走である。

 

「あばしり」と読み、監獄や流氷が有名な場所だ。

もちろん旭川から網走まで18切符で向かうのだが、18切符には制約がある。特急や新幹線には乗れず、18切符+特急券でも乗車はできない。つまり普通列車や快速にしか乗ることはできない。

旭川と網走は電車で200km以上走る必要があり、普通ならば特急に乗る。

18切符では特急に乗れないのでどうするのかというと、

「特別快速きたみ」という旭川と北見を結ぶ快速に乗り、北見で網走へ乗り換える。

下記地図にルートを記してあるが旭川と網走で5時間半ほど電車に乗った。こんな電車に乗る人なんていないだろうと思うかもしれないが、きたみ号は2両編成であり以外と乗客も多いため座れないという事態に陥った。

寒い車内の中、座ることもできず延々と雪道を走る経験というのは今後の人生でもう二度とないと願いたい。

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なんとか網走に到着して駅の写真を撮った。駅舎そのものが監獄かのような達筆具合である。 

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 網走駅近くのファミレスに入り死にそうな顔でハンバーグを食べ、3日目は終わった。

 

4日目はこの旅行最大のイベントである流氷ツアーに参加した。

しかしながら当日は運が悪くそこまで流氷が流れ着いていなかった。流氷が見れなかったということで少しだけ払い戻しがあり、そのお金で昼は少しだけいいものを食べたのを覚えている。

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午後からは近くの観光地で暇を潰し、夜にジンギスカンを食べてサークル旅行の打ち上げを行った。非常に充実した4日間であった…

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なにかおかしい。
網走で打ち上げということは網走で解散と同意義である。つまり私は網走から家まで帰らなければならないのである。

もともと私のサークルでは、打ち上げが終わった後の日程は自由に行動するものとなっており、サークルのメンバーは各自で終点から東西南北好きな場所へ移動するのだ。

私はそこまで長い休みではなかったため、+2日の予定で北海道旅行を続けた。

旅行前に北海道の観光スポットを調べていると、滝が凍っている場所を見つけた。

新千歳に帰る途中に旭川で1泊する予定だったため、旭川からほど近いその滝を目指した。

 

 5日目、二度と乗るまいと思っていた、きたみ号にお世話になり旭川へ到着した。

バスで目的地へ向かうのだが、滝の近くに温泉があることを知り夕方のバスに乗ることにした。

道中で青い池やクリスマスツリーの木という観光スポットを知ったが、流石にそこまで周りきるのは困難なため断念した。

バスで目的地に着いた後、まずは温泉に行き露天風呂で雪景色を楽しみ、温泉から出た後は滝を見られるスポットに向かった。

写真では分かりにくいが結構高い位置から見下ろしており迫力がある。迫力を伝えるために自撮りしていたが割愛。

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美瑛という駅から旭川まで帰り、またジンギスカンを食べた。なぜこのような形で焼くのか不思議である。旭川まで帰ってきたという安心感とともに5日目が終了した。

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6日目、ついに北海道旅行も最終日である。

この日は朝早いうちから旭川を発ち、札幌へ向かった。時間がないため札幌ドームに訪れた後すぐに新千歳に向かい飛行機に乗った。

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帰りも神戸空港行きのLCCだったため、航空券は往復で8,000円ほどであった。

恐るべし、LCC

 

神戸からは18切符で家を目指したが、体が震え涙が出てきたため途中で新幹線に乗り帰宅した。

 

6日間では北海道を全て楽しむことはできなかった。2週間くらいの休みがあれば制覇できそうではあるが、残念ながら大学生のうちに北海道に訪れることはもうなかった。社会人となった今、とてももったいない時間の使い方をしたと後悔している。

今度訪れる機会があれば夏に十勝や釧路などに訪れたい。